麻と辣
こんばんは!
今日は何を作ろうか、、、なんて考えながら冷蔵庫を見てみたら豆腐が一丁、なすが一本余ってる。
なすと豆腐、、、麻婆豆腐とか麻婆茄子とかあるから一緒にしても美味しんじゃない?
ということでなす入りの麻婆豆腐を作ることにしましょう!
辛さも色々
そういえば私レトルトの素を使わないで麻婆豆腐作ったことがありませんでした。
せっかくなので、麻婆豆腐の作り方を調べて本格派を気取ってみます。
すぐにわかったことが一つ。麻婆豆腐にかかわらず四川風の料理には辛さの概念が二種類あることです。
まずは麻味。
これは舌が痺れるような辛さ。わかりやすく言うと山椒の辛さです。私的には苦味に近いように感じました。本場四川では花山椒という普通の山椒よりも辛味、香りの強い調味料を使って麻味をつけるようです。
麻婆豆腐にも最後の仕上げで花山椒をたっぷりかけるとのこと。
花山椒と山椒は同じ分類の植物なのですが、花山椒は中国産の華北山椒という植物、山椒は日本産の山椒という植物。ちょっと種類が違うようです。
もう一つは辣味。
これは舌がひりつくような辛さ。わかりやすくいうと唐辛子の辛さです。我々日本人が「辛い」という時多くはこの辣味を指します。今回は唐辛子を用いて麻婆豆腐に辣味をつけて行きたいと思います。
味覚の捉える味は5種類とは言われていますが、「辛」にも色々な「辛」がある中華料理には豊かな感性を感じます。辛い料理が多く、辛さが肝な中華料理ならではの鋭い味覚だと思います。
麻婆
調べていたら麻婆豆腐の名前の由来もわかりました。
なんでも麻婆とは顔にアバタのあるおばあさんという意味らしい。
その昔中国の清代に成都で労働者向けの飲食店を経営していたおばあさん陳劉氏があり合わせの材料で作った豆腐料理が始まり。陳劉氏の顔にはアバタがあり、陳麻婆と呼ばれて彼女の作る豆腐料理だから麻婆豆腐という名前が残ったようです。
この飲食店、大変評判が良かったらしく、中華人民共和国の頃には「陳麻婆豆腐店」として国営企業にもなったそうな。
作ってみよう!
味付け、歴史がわかったところで早速実際に麻婆豆腐を作って行きます。
今回の材料はこちら
・豆腐 1丁
・なす 一本
・長ネギ 1本
・にんにく 2欠片
・牛豚合挽肉 100g
・輪切り唐辛子 3つまみ
・山椒 適量
・醤油 大さじ1
・赤ワイン 40cc
・鶏がらスープのもと 小さじ1/2
・ごま油 小さじ2
ありもので作りたかったので今回はなるべく新しく食材を買わないようにしました。
花山椒は山椒で代用、また料理酒として紹興酒を使うようなのですが今回は赤ワインで代用しました。
レシピ
1、下準備
・豆腐は2分ほど塩水で茹でて、ブロック切りにしておく。
・ナスは一口大の輪切りにする。
・ネギは1cmくらいの輪切りにする。
・にんにくはみじん切りにする。
2、フライパンにごま油を敷き、にんにく・輪切り唐辛子を強火で炒める。香りが出てきたら別の容器に移しておく。
3、同じフライパンで合挽肉を強火で炒める。こんがり色が付いてきたらナスを入れる。ナスにも焼き色がついた頃赤ワインを投入。この時フライパンを傾けるとフランベができます。
4、強火のままネギと豆腐を投入。醤油、鶏ガラスープの素、2で作ったにんにく、唐辛子を入れて豆腐が崩れないよう優しく混ぜます。
5、皿に盛り付けて仕上げの山椒を振りかけます。今回は麻味と辣味をしっかり味わいたかったのでたっぷりかけました。ごま油を少しかけても香りが引き立って美味しいです。
完成!
実食
さあ食べてみましょう!
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なるほど確かに舌が痺れる。
山椒をこれまでにないくらいかけたので麻味を強く感じます。ただ麻味は舌を痺れさせて感覚を鈍らせるので、あまり強すぎると辣味が弱くなります。
ナスに調味料や、肉の味が染み込んでおりとても強く味がします。その分豆腐の優しい味が中和してバランスを取ってくれます。
麻婆豆腐は料理全体のパンチの効いた味を豆腐の優しい味で調和させる料理、麻婆茄子は色々な味がよく染み込むカメレオンな茄子で思いっきりパンチの効いた味を出す料理といったところだったのでしょうか、両方入れても美味しく仕上げることができました。
夏場暑い中食べたので汗だくだく。ちょっとしデトックスにもなったかも。
ごちそうさまでした。
今回四川風の味付けの考え方「麻辣」というものを知ることができました。
次回もこの「麻辣」を使って今度は肉メインの料理を何か作って行きたいと思います。
ではまた会いましょうー
参考
辛さは「麻」と「辣」と・・・「酸」から成る~湖南料理 : 鴛鴦茶餐廳 いんよんちゃ~ちゃんてぃん