気まぐれ雑文集

26歳会社員です。思ったことを文章にして、自分の文章力を向上させるためのブログです。よろしくお願いします!

砂糖と塩は保存料

夏真っ盛り!

暑いですね。なんでも岐阜県の方では最高気温40度を超えたらしいですね。

年々最高気温が上がってきている気がします。このままいくと10年はどうなってしまうのでしょうか、、、

 

この夏場、食べ物なんてちょっと放置しただけですぐダメになっちゃいます。

常温で放置しようものなら、暖かくて元気いっぱいな細菌たちの餌食になってしまいます。

今でこそ冷蔵庫があり、食料の保存は容易になりましたが、冷蔵庫なんてたかだか数十年の間に生み出されたもの。

冷蔵庫がなかった数千年の間も人々は食料を安全に保存するという課題と共存してきました。

 

 

 塩漬け、砂糖漬け

 

古くから使われてきた食料保存方法の一つに、塩漬け、砂糖漬けという方法があります。

これは塩や砂糖の「浸透」という現象を利用した保存方法で、現在でもジャムやハムを作る際にはこの現象を使っています。

 

自然は調和が大好き。水の多い場所と少ない場所があれば、水の量が一定になるよう多い場所から流れていきます。これが浸透という現象です。

食材に塩をまぶすと、塩に含まれた水分量と食材に含まれた水分量に不均衡が生じますので、水は塩の方へ流れていきます。また逆に食材の中の塩分濃度はもちろん外の塩よりも低いので、塩は食材の中へ浸透していきます。

結果食材の外と中の水分量と塩分濃度が等しくなり調和するのです。

 

食材の中にいる細菌もまた水分を含んでいるため、塩に水分をうばれて脱水症状を起こして死んでしまうのです。

現在でもハムやベーコンといった肉の加工はまず塩漬けにするところから始めます。

 

浸透は塩でなくても砂糖でも起こすことが可能。特に果物を保存する際には果物の甘味を生かすため砂糖が用いられます。ジャムやコンポートといった保存食には砂糖を用いた浸透により加工します。

 

浸透圧の違い

 

ところで塩と砂糖、一粒一粒の大きさに違いがあることはご存知でしょうか?

とても小さな粒の差ですから肉眼では見えませんが重さを見ると違いがわかります。

塩の大さじ1杯の重さは約18g、砂糖は約9g

同じ大さじ一杯でも塩の粒は小さいため高い密度でさじに入るため3倍もの重さ分を取ることができます。

この粒の大きさの差は浸透する力の差、「浸透圧の差」にも現れます。

 

そもそも浸透という現象は食材の細胞膜に開いた小さな穴から物質(水や塩)が出入りする現象。必然的に小さい物質は浸透しやすく、大きな物質は浸透しにくくなります。

 

すると塩は砂糖よりも小さな物質でしたので、砂糖より浸透圧の高い物質ということになります。

食材に入り込みやすい、つまり味をつけやすいのです。

なのでもし砂糖と塩両方の味を食材に染み込ませたいときはまず砂糖につけるところから始めましょう。

先に塩漬けにしてしまうと、食材が塩を吸いきってしまいなかなか砂糖がしみ込んでいきません。

 

果物のコンポート

 

さて本日の料理ですが、コンポートを作っていきたいと思います。

果物を砂糖水で煮る果物の保存方法の一つです。ジャムのようにしっかり煮込まず糖度も低いのでそのまま手軽に食べれるヨーロッパの料理ですね。

シロップに溶け込んだ砂糖の浸透圧で細菌の繁殖が抑えられるため、果物の保存を可能にします。

また、砂糖水の他にワインや日本酒などを使うことで生の果物とは違った味わいを加えることができ美味です。

今回はリンゴのコンポートを作っていきます。

 

レシピ

リンゴのコンポート

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材料

リンゴ2

赤ワイン200c

白ワイン200cc

ライム1

砂糖100g

 

1、リンゴは8等分しておきます。

2、鍋を二つ用意し、それぞれ赤ワイン、白ワイン、砂糖を50gずつ、を入れて火にかけます。f:id:kakerutooanh:20180823174512j:plain

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3、ワインが沸いたらライムを半分ずつ絞って、リンゴを1個分ずつ入れて10分ほど煮ます。

4、それぞれ瓶やタッパーに入れて冷蔵庫で保管しましょう。色とりどりで盛り付けも鮮やかになります。

 

温かいままで食べても、冷やしてから食べても美味しいです。暑いからバニラアイスにでも添えてみてはいかがでしょうか。

 

さて次回もこの浸透をテーマにしていこうかと思います。今度は塩を使った浸透で、パンチェッタを作ってみたいと思います。