気まぐれ料理日記

26歳会社員です。料理のレシピを載せて、料理へのモチベーションを保つための日記です。よろしくお願いします!

和出汁と旨味

 

皆さん和出汁の特徴ってご存知でしょうか?

以前少しだけ触れたことがあるのですが、和出汁って世界の料理のベースの中でも特殊なスープなんです。

今回は和出汁をテーマに「旨味」について考えていきたいと思います。 

 

水と食文化 

日本は何より水が良い。小さな島国で海に囲まれている上、急流で小さい川ばかり。おまけに水は軟水で飲みやすい。古来水害に悩まされてきましたが、その分飲み水の確保には困りませんでした。

あらゆる料理には水を使用しますし、作物も家畜も水を飲んで育ちます。水は料理と切っても切れない関係にあり、水の良し悪しは食文化に大きな影響を及ぼします。

 

料理において水が良いというのは水が美味しいということではなく、クセがないということです。

癖のある水、例えば硬水を使用して料理をすればクセを消すことまで考慮して味付けをする必要があります。

水の存在感を消す為出来るだけ多くの食材、香辛料を使い複雑な味付けをすることになるのです。

和出汁をは主に魚介類と昆布を数十分煮るだけで 取ります。西洋のブイヨンや中華だしのように多くの種類の食材は使いませんし、長時間煮ることもしません。

もともと飲みやすい水で作られてきたスープですから、食材の塩味や甘味でクセを消す必要が無いのです。

その代わり和出汁は「旨味」という味だけを出すことに特化したスープになりました。

 

UMAMIは日本発祥

19世紀まで人間の舌が感知する味は塩味、甘味、苦味、酸味の4種類だと言われてきました。

しかし日本では昔から「出汁が効いている」という塩味とも甘味ともつかないまろやかな感じを表現する言葉が存在しており、これは4種類の味では表現できなかったのです。

1908年に東京帝国大学の教授であった池田菊苗氏が、この4種類とは異なる味もつを物質、グルタミン酸を出汁昆布から発見したことで「旨味」という味が生まれました。

また味覚を感知する器官「味蕾」に旨味を感知するグルタミン酸受容体が存在することがわかったのが2000年。つい最近の出来事なのです。

 日本で発見されたこの「旨味」。海外でもUMAMIという日本語そのままの言葉で呼ばれている、日本料理の特徴的な味と言えるのかもしれません。

 

旨味の相乗効果

旨味成分にもいくつかの種類が存在し、それぞれが異なる旨味を持っています。

代表的なのが、昆布のグルタミン酸、カツオや煮干しのイノシン酸、干し椎茸のグアニル酸の3つです。

旨味は単体では感知しにくい味なのですが、グルタミン酸イノシン酸もしくはグアニル酸を一緒に摂取することで約8倍もの味を感知することができます。

これを旨味の相乗効果といい、世界でも無意識のうちにこの相乗効果を起こすことで美味しさを表現してきた料理が存在します。

例えば中華料理の鶏ガラスープを作るとき、鶏だけでなく青ネギを一緒に煮るのも旨味の相乗効果を起こす組み合わせ。鶏肉のイノシン酸と青ネギのグルタミン酸で相乗効果が起きています。

和出汁も、グルタミン酸の昆布と、イノシン酸の魚介の合わせ出汁で作ることが多く旨味の相乗効果でより味を強く感じることができるようになっているのです。

 

それぞれの特性

3種類の旨味成分の特性を紹介する為、3つの和出汁を味見してみました。

1、いりこ出汁、カツオ出汁

イノシン酸の旨味を感じることのできる魚介の出汁です。タンパク質を使った出汁ですので一番美味しく感じると思います。味は一番強いです。はなまるうどんのスープを飲んだ時喉の奥の方で感じる味がこの魚介出汁の味です。

2、昆布だし

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煮る前に水に浸して昆布だし

グルタミン酸を豊富に持つ昆布の出汁です。独特のえぐみのある旨味が昆布の出汁の味です。魚介の味は喉の奥の方で感じますが、昆布だしは舌に直接広がるような感じを受けます。

3、乾燥椎茸の戻し汁

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低温でしっかりひたそう干し椎茸

最後にグアニル酸を含んだ椎茸の出汁。生のままでは椎茸にグアニル酸は含まれていないのですが、干すと椎茸内の酵素の働きによってグアニル酸が生み出されます。それを水につけることでグアニル酸豊富な出汁ができます。

この味は個人的には一番わかりやすく、口の中に一気に広がる香ばしい旨味です。

個人的には一番癖が強く、わかりやすい旨味ではないでしょうか。香りも強いです。

和出汁を取る

ここで私がいつもやっている和出汁の取り方を紹介します。

材料

乾燥昆布1枚

煮干し10匹

①煮干しの頭と、ハラワタを取っておく。

②鍋に水1000ccを張り、昆布、煮干しをつけて10分ほどおく。

③中火にかけて沸騰させる。沸騰したら昆布は取り除き、沸騰しない程度の弱火にする。

④5、6分たったら火を止める。ザルにキッチンペーパーを敷いて、②の出汁を濾す。

 

たったこれだけで自家製だし汁が完成です。ここに塩を入れて味を調えると、某うどんスープの味になります。

煮干しで作るとマイルドで癖のないいりこ出汁になりますが、削り節などカツオを使いますとパンチの効いた強い香りのする出汁ができます。

和食に使うなら絶対カツオがオススメですが、癖のないいりこ出汁はパスタのソースのベースにしたり、煮込み料理のベースにしたりとオールマイティに活用できます。冷蔵庫に入れておけば大体3日ほどは風味が保たれて美味しいのでストックしておくのもオススメです。

和出汁活用料理

せっかく作った和出汁なので活用料理を紹介します。

いりこ出汁の優しい味は特にパスタのソースのベースに使うと塩分を抑えつつもしっかり味のついたパスタを作ることができます。

recipe.rakuten.co.jp

ソースに和出汁を使うだけでなく、パスタを茹でる際にも昆布だしを使うことで麺にしっかり旨味をつけます。麺自体に旨味をつけることでソースの味が引き立ち、味を調えるのが簡単になるのでいろんなパスタ料理に使ってみてください。

 

今回は和出汁を通じて旨味を紹介してきました。ご紹介した旨味食材の他にも、豚肉やトマト、チーズといった食材も旨味を含んでおり、それぞれの旨味成分を意識して組み合わせると素材の味が引き立った美味しい料理が作れますよ。

次回紹介する内容はまだ未定ですが、またアップしていくので是非読んでいってください。では〜。