気まぐれ雑文集

26歳会社員です。思ったことを文章にして、自分の文章力を向上させるためのブログです。よろしくお願いします!

カオスを学ぶ

飲食店で働いているとたまに理不尽な場面に出くわす。

 例えば、「スパゲティを一つください」と言われて、スパゲティをお持ちすると「半分のサイズの方が欲しかったんだけど」などと言われることがあるのだ。

 本来であれば最初から「半分のサイズのスパゲティをください」と注文するべきなのだが、だからといって何を言ってもお客様は納得するわけがないので、新しく半分のサイズを作り直してお持ちすることになるのだ。

 だれが正しいのか間違っているのかではない。そうだからそうなのだ。お客と店員の間には論理を超越した関係性が存在する。そんな時私はカオスを感じる。

 よく考えれば世の中にはカオスが溢れている。理不尽な校則や理不尽な教師、やらざるを得ないサービス残業、他人の感情に振り回されるなどなど、世の中は秩序や論理的な公式を超越した状況がたくさんあるのだ。ではどうすればいいのか。

 そもそも我々人類は自然と離れすぎてしまっているが故、本来世界がカオスの塊であることを忘れてしまっている。全く予測不能で、突然地震に見舞われるかもしれない、隕石が落ちてくるかもしれない、そんな中で人間は努力に努力を重ねてなるべく秩序の中で生きられるようにしてきたのである。秩序というものは人工物で、不自然なものなのだ。カオスこそ自然、厳然としてそこにあるもの、世界そのものなのである。カオスを受け入れる。世の中が完全に秩序立っているという思い込みを外すことは人間として成長する第一歩なのではないか。

 自分の命に関わる理不尽ならば、身を守るために対策を練るだけだ。怒りは必要ない。また、前述の注文間違いのような些細な事柄であればなんのことはない、受け入れてしまうのが一番なのだ。これもまたカオス。さもありなん。

 我々はカオスに生きてカオスに学ぶ。